シュトレンとは
シュトレンは、ドイツの伝統的なクリスマスのお菓子です。一般的にはザクセン州ドレスデンが、このお菓子の発祥の地だといわれています。日本では「シュトーレン」とよばれますが、ドイツ語では「シュトレン」と発音します。ブランデーに漬け込んだドライフルーツが生地に練りこまれており、表面にはたっぷり粉砂糖がまぶされています。ドイツでは、キリスト教のアドベント(クリスマス・イブの4週間前からイブまで)の期間に、薄くスライスして少しずつ食べながら、楽しみにクリスマスを待つ習慣があります。少しずつ時間をかけて食べることで、熟成の味の変化を楽しむことができます。
常温で750gのシュトレンで大体6か月ほど日持ちします。たっぷりの粉砂糖でコーティングされているため、長期間保存が可能となります。日本でもクリスマスの時期まで安心してお召し上がり頂けます。
シュトレンの歴史
オリジナルドレスデンシュトレンの歴史は15世紀にまでさかのぼります。シュトレンが初めて記録に現れたのは1474年。当時はまだ、シュトレンは「シュトリーゼル」または「シュトルッツェル」と呼ばれる質素な焼き菓子の一つでした。それは、クリスマス前の四旬説の精進期間に許される食べ物でした。この質素な焼き菓子は、前世期になってようやく我々が今日知っている美味しいシュトレンへと進化しました。なぜなら、遠く15世紀に入るまでローマ教会の教義はシュトリーゼルの材料として水と酵母と小麦粉以外を許可していなかったからです
バターや牛乳、スルタナ(大粒の種なし干しブドウ)、レモンの皮の砂糖漬けやアーモンドが全く入っていなければ、シュトレンは特別おいしい食べ物ではなかったはずです。
このジレンマに終止符を打とうとザクセン選帝侯エルンストと弟のアルブレヒトは、バター禁止令廃止の請願を持って教皇ニコラウス5世に相談しました。
神聖なる神父はこれを許可し1491年「バター食用許可証」をその君主たちの町に送りました。
良質な黄金色のバターはシュトレンを美味しく柔らかくします。それ以前のザクセンでは甜菜油でやりくりしなくてはなりませんでした。このようにしてシュトレンは素晴らしくおいしい食べ物となりました。
エミールライマン プレミアムシュトレン
レープクーヘン
クリスマスマーケットでは子供向けのカラフルなトッピングを施したハート等の様々な形をしたレープクーヘンをよく目にしますが、大人もこの時期レープクーヘンの消費量がぐっと増えます。
アニス、カルダモン、マースなど特徴ある香辛料の入った焼き菓子は、初めて食べる日本人の中には苦手とする方もいるようですが、ドイツに住んだことのある方やドイツ菓子ファンの間では一度好きになったら病みつきになると言われています。レープクーヘンの香りを嗅ぐとドイツを思い出すこと間違いなし。